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スパイスボックス(Spice Box)

金沢グルメ(アジア)

ホスピタリティより「おもてなし」の言葉が似合う店


少し怪しげな店構え。

ベジタブルパコラ

ひよこ豆の粉を衣に使ったインド風天ぷら。辛さ控えめの爽やかなスパイス使い。

ウルントゥワダイ

スリランカ式ドーナッツ。上記のベジタブルパコラなど前菜は300円程度とお手軽価格。

マライティッカ

クリームチーズとヨーグルトに漬け込んだ鶏肉をタンドールで焼き上げる。

イカタンドリー

タンドール釜を使うとどうしてこんなに美味しくなるのか?タンドール釜マジック。

チキンレシミカバブ(ハーフ)

カシューナッツペーストでマリネした鶏肉をタンドール釜で焼き上げた品。飴細工につけて。
飴細工を作るのはフェルナンドさん。なんと熱くなった飴を手作業で仕上げる。
「熱くないの?」との問いに「そりゃ熱いけどお客さんが喜んでくれるからね」。
料理より熱いぞ!フェルナンド。

ビリヤニ

スリランカ式炊き込みご飯。激辛にしたら大変なことになった。


ナンももれなくデカい。


チーズナン。とろけるぞ。カロリーなんて気にするな。


常連さんからのリクエストで生まれたラッシーサワー。

デビルマトン

野菜(ブロッコリー、カリフラワー、ピーマン、玉ねぎ)と羊をたっぷりのスパイスで炒めたちょっと酢豚にも似た一品。シャープでキレの良い辛さ。当委員会の神押し。


(左)オーナーシェフのフェルナンド
(右)いつもカメラ目線の専属コック、ペアル

少し怪しげな雰囲気すら漂う片町の暗く奥まったところにある「スパイスボックス」は、オーナーのフェルナンドさんの出身地であるスリランカ料理と南インド料理を融合したお店で。

開店してまだ長くはないお店ながら食のレベルの高い金沢で地元民の熱い支持を受けている人気店である。

前菜の300円メニューを始めとして割安なメニューが並ぶが、「辛い」や「珍しい」で誤魔化すことなど一切無い、完成度の高い料理の数々とフェルナンドさんの「一期一会のようなおもてなしの心」がその人気の秘密だ。

見たことも聞いたこともないメニューが多く、心が踊る。迷っても接客好きのフェルナンドさんが丁寧な 説明をしてくれるので安心。

当委員会一番のお気に入りが“デビルマトン”。フェルナンドさんに「辛いの大丈夫?」と確認されるが、辛党の私たちにしてみれば問題なし。

食べると確かに辛いのだが、辛さの向こう側に複雑な深みが感じられる。なにより圧巻だったのはマトンの臭みがまったく感じられず、言われなければ牛ロースと間違えてしまいそうな食感と旨味をもつ驚くべき逸品。

辛さが苦手な方もスパイスで調節できるのでオーダーの際に辛さ控えめと伝えれば大丈夫である。

中華と同じく一皿のボリュームが多いインド系料理だが、こちらではハーフの設定もあるので少人数でもたくさんオーダーすることが可能だ。

また、たくさん食べて飲んでも3,000~4,000円程で収まるのもスパイスボックスの魅力であろう。

外国人のお客さんも多く、日本人のほうが少ないことも珍しくない。さながら六本木か赤坂の外国人バーにいるような錯覚すら覚える。

スパイス料理で病気知らずになるというのがフェルナンドさんの持論。インド版『医食同源』といったところだが、確かに沢山のスパイスやハーブは細胞が活性化され、免疫力を高めてくれる。

カレーが認知症防止に良いとか、朝カレーで脳が活性するという話やスパイスでガンや風邪の予防になるという話はよく耳にする。『美味しくて健康』なんて素晴らしい響きだろう。

もうお酒を飲めないとみるや、サッとさりげなく水を差し出す気配り上手の日本人のような心憎い「おもてなし」。同様の配慮をしてくれた『粉』のマスターとオーバーラップする。

スパイスボックスには熱烈なファンが多く、その方達の応援HP・ブログの内容からスパイスボックスがいかに愛されているのかが分かる。

それは料理の確かさはもちろんだが、フェルナンドさんの人柄によるものが大きいのだろう。当委員会もその応援団の末席に加えさせて頂きたいと思う。

現在、ほぼ休みなしで働いているフェルナンドさん。いくらスパイス効果で健康を維持されているとはいえ、くれぐれもお体にはお気を付けて。

 

スパイスボックス

住所:石川県金沢市片町2-30-8
電話番号:076-234-3313
営業時間:18:00 ~ 翌3:00
定休日:不定休
HP:https://spicebox-kanazawa.gorp.jp/


片町バス停から徒歩5分

 

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