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浅野川散策から暗がり坂と桜

かなざわ桜物語

浅野川沿いを散策しながら写欲の向くまま無心で撮影した。その後主計町茶屋街にある暗がり坂に移動した。暗がり坂は、ひっそりとした情緒を持つ坂道。この坂は金沢城の城下町としての歴史を感じさせる趣があり、古風な石畳や木造家屋が立ち並ぶ静かな佇まいが特徴である。

そこに一本だけ「照葉さくら」の命名記念の桜が咲いていた。桜が一本咲いているだけで、ほの暗いこの坂も心なしか華やいでいるように見えるから不思議だ。坂道の曲線に沿って柔らかく広がり、自然と歴史の融合を感じさせる。

暗がり坂の名前が示す通り、この場所は木々に囲まれた陰影が美しく、日中でもどこか神秘的な雰囲気を漂わせている。散り始めた薄紅色の花びらが石畳に舞い落ちる様子は特に風情があり、まるで絵巻物の一場面を見ているかのような感覚を味わえる。